人々は煽り立てられ、流行り病の不安と恐怖から、思考停止しながら立ちすくんでしまい、ナニか重要なものを自ら失っていくことに気づかないようだった。そして、その中で、彼女は亡くなった ドウすればヨカッタのだろうか。 えばっちが知る限り、彼女は退院したことは無かった
人々は煽り立てられ、流行り病の不安と恐怖から、思考停止しながら立ちすくんでしまい、ナニか重要なものを自ら失っていくことに気づかないようだった。それどころか、流行り病を撒き散らすものとして、罹患した患者本人、医療従事者、濃厚接触者、休業補償のない休業要請に従わない者、自粛要請に従わない者、マスクをしない者、県境を超えて来る者を自警団をこしらえて、有形無形に襲ってくるのだった。そう、もはや、お上の自粛に従わない者など【民衆の敵】だと言わんばかりに、、、、
その中で、ボク達も、一旦は、作業所と云うみんなの部屋を休止した。そして、ボクたちが、病院の中にウィルスを持ち込まないように、自らの判断で週一回のお見舞いを停止した。作業所の一旦の休止も、お上がナンタラ宣言を発する一か月以上前に自らが判断して休止した。そしてナンタラ宣言が出される頃には自主的に判断して、考え得る感染症対策を取りながら、限定的な再開を始めた。そしてまたナンタラ宣言を延長するとお上が命令するころには、ボクたちは自主的に判断して、実質作業所再開を決め食事会も再開し始めた。だからこそ、開いていたからこそ、病院からの訃報を受け取れたのかもしれない、と、そう想う。
病院には、面会は出来ずとも外来までは、一度は、お見舞いの品々とリストを持って行ったのだが、一回限りのコトで終った。
確かに、そのオカシな風邪は、沢山の死者をだしていた。
しかし、ナニか、ナニかのバランスがオカシいと感じるのは、えばっちだけなのだろうか。
そして、その中で、彼女は亡くなった
ドウすればヨカッタのだろうか。
えばっちが知る限り、彼女は退院したことは無かった
御歳は幾つだったのだろう
もう寝たきりになっていた
夏レクによく行った
彼女が参加した夏レクは、その頃はナカナカ面白かったと想う
二泊三日の海水浴だったけれど、一度も海に入ることは無く
何時も海岸でみんなでニコニコされていた
お気に入りのイケメンのお医者さんとニコニコしながらアイスクリームを
食べておられた。
夜は、いよいよ、出番である。
賑やかで愉しいカラオケ大会の常連さんなのであった
一泊二日の日帰り温泉に為っても、よく参加されていた
夜のカラオケ大会は賑やかだった
心臓が、相当状態が悪いと云うことで、レクの参加がドクターストップと為った
と記憶している。
2020年5月9日
精神病患者会前進友の会やすらぎの里作業所
キーサン革命の鬼えばっち 江端一起
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